看護学生で大変なことといえば、”国家試験勉強”と”看護学実習”ですよね!
“実習記録ってどう書けばよいの?”
“アセスメントがいつの間にか長文になってまとまりがなくなってしまった”
と実習記録に苦戦したことあなたはありませんか?
私も実習記録をまとめるのが苦手で、記録に時間がかかってしまい、実習中で3時間しか眠れない日が当たり前でした。
しかし、保健師として日々記録を書く中で、アセスメントをするためには情報収集が重要であるということに気づき、簡潔で個別性のあるアセスメントができるようになりました。
ここでは、アセスメントを簡潔にまとめ、看護計画に個別性を出すためのポイントについてお伝えしていきます。
Contents
電子カルテでの情報収集
まず「看護ケアの14の構成要素」「11の健康機能パターン」など学校で指定された形式で、電子カルテから領域に沿った情報を集めます。そして足りない情報は何かを以下の点で抽出していくことがポイントです。
- 看護問題の根拠となる情報
- 今後のリスクを予想するための情報
- 看護問題の原因を考えるための情報
看護問題の例 ♯不眠
電子カルテから得た情報
4時間睡眠、睡眠薬(ベルソムラ、ハルシオンなど)服用。
聞きたいこと
入院前の睡眠時間、今の睡眠に対してどう感じているか、入眠困難・中途覚醒・早朝覚醒の有無、1日のライフサイクル、活動量、寝る前の習慣、自覚症状(日中の眠気や倦怠感、頭痛の有無、疼痛の有無)、血圧
・看護問題の根拠となる情報→入院前の睡眠時間、今の睡眠に対してどう感じているか、日中の眠気や倦怠感、頭痛の有無
・今後のリスクを予想するための情報→不眠による血圧上昇、活動量低下による筋力低下
・看護問題の原因を考えるための情報→1日のライフサイクル、寝る前の習慣
情報収集後のアセスメント例
S:薬は飲んでいるけれど、なかなか眠れない。
布団に入って寝るまでに1時間以上かかることもある。
午前中に眠さやだるさがあって、先生から体を動かすように言われているが、ベットの上で過ごしている。
夕食後から寝る前まではやることがなくテレビを見て過ごしている。
O:65歳男性。睡眠時間4時間。日中の眠気・倦怠感・入眠困難感あり、四肢の冷感あり、術後疼痛なし、血圧130/80mmHg
A:睡眠薬は出ているが、入眠困難や日中の眠気があり、不眠であると考えられる。寝る前のテレビの光によるメラトニン分泌抑制や四肢の冷感から深部体温の低下遅延考えられる。
今後不眠が続くことで血圧上昇や活動量低下による筋力低下のリスクがあると考えられる。
P:就寝前のテレビを控える(就寝1時間前にテレビを消し、本を読む。)
湯たんぽを使用する
足浴を行う(夕食後から寝る前の間)
しっかりと情報収集を行うと、アセスメントや個別性を出しやすくなります。
ベッドサイドでの情報収集
患者さんとのやり取りは質疑応答になっていませんか?医療職や他人だからこそ言えないことや遠慮してしまっていることが患者さんにはあります。信頼関係を築いてニーズを引き出していきましょう!
- 共感する(否定しない)
- 喜怒哀楽など相手の感情に触れる 「辛い中でもご家族のために病気と向き合ってらっしゃるんですね」「ベットから動けない状態で1日を過ごすのは大変でしたね」
- 趣味の話や雑談で話を盛り上げる
趣味や仕事の話は話しやすく、患者さんの退院後のライフスタイルにも関わります
バイタルサイン測定の例で確認していきましょう!
患者:お願いします!体調は普通です。
患者:痛みはありますが、我慢できるくらいの痛みです。
患者:寒かったですね。私もあまり眠れませんでした。
患者:腰が痛くて、我慢できないほどじゃないんですけど
患者:4くらいです。
患者:飲んでないです。薬を飲むのはあまり好きじゃなくて、、
患者:眠気はありますがだるさはないです。体調は良いです。
下の情報収集では、患者さんの不眠のリスクや血圧上昇のリスク、転倒のリスクなどの看護問題が抽出され、患者さんの全体像を引き出しています。
まとめ
アセスメントを簡潔にまとめ、看護計画に個別性を出すための情報収集のポイントについて紹介いたしましたがいかがでしたでしょうか?
この記事での知識を、皆さまの看護実習での情報収集に活かしていただけると嬉しく思います。
大変な実習ですが、実習での経験は無駄なく将来につながっていくので、もうひと踏ん張り頑張ってみて下さい!最後まで読んで頂きありがとうございました。